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DAY 6
2/4 (日)
10:15 - 11:30
【CancerX 食と栄養】日野原ホール(B1) 主催セッション現地
みんなにとっての「食」とは?〜それぞれの思いをのぞいてみよう〜

Cancer Agenda 06

がんになっても自分らしく人生を送ることをあたりまえにする

Cancer Agenda 12

患者力*が育つ環境をつくる

*自分の病気を医療者任せにせず、自分事として受け止め、いろいろな知識を習得したり、医療者と十分なコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、人生を前向きに生きようとする患者の姿勢(引用元:PEP(Patient Empowerment Program)。

Cancer Agenda 13

最適な医療を選択できるようにする

Cancer Agenda 14

患者のQOL*を重視した医療を提供する

*Quality of Life の略。ひとりひとりの生活の質のこと。

2021年から始まった食と栄養のセッションでは、がんと食と栄養に関しての因果関係を証明することが難しいという結論の上で「おいしいって何だろう」をテーマに、さまざまな立場の方と議論を進めてきた。医師による科学的根拠に基づく視点では、がんにおける食事で禁止するものはないということが明らかになった。また、メディアなどに溢れ出るさまざまな情報によって患者や家族に「食べてはいけない」という意識が生まれ、結果としてがんにより誘発される栄養障害が、さらに深刻になっていることがわかった。さらに、「おいしい」は必ずしもその人だけでつくられるものではなく、どこで食べるか、誰と食べるかによっても変わるということも、過去の議論から見えてきたことである。

以上のような議論を、がん患者や経験者、医師や看護師などの医療における専門職、文化人類学者、食を扱う企業の経営者、地域コミュニティの運営者などと一緒に行ってきた。しかし、専門家による医療的であり学術的な内容がセッションの中心となり、日常の「暮らし」の視点についての議論は少なかった。そこで、今回のセッションでは患者とその人に関わる家族などを中心に、その人の「暮らし」を中心とした議論をしていきたい。

「食べたい」と「食べられない」、「食べさせたい」と「食べてくれない」

患者と家族、患者と医療者、患者と介護者などの間には、このような違いが多く生まれる。この違いは、患者の栄養の課題だけではなく、家族内における関係の課題を生むことも少なくない。なぜ、このようなことが起こるのか。どのような関わり方をすれば、お互いが心地よく暮らせるのだろうか。

2024年のセッションでは、このような問いを立て、食の工夫のみならず、患者や家族などの人と人との関係についても議論をしようと思う。登壇者のみならず、参加者からの意見をお聞きしながら、それぞれが考えるがんと食と栄養の境界線上にある価値を覗き込めるようなセッションにしたい。

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